昨日『エディット・ピアフ』の12時公演を観劇してきました。

ぶんちゃんのピアフはもう最高でした。

舞台にいるのはぶんちゃんではなくてピアフそのものでした。
歌唱力もかなりアップしていて、前までは高音域を出すのにちょっと無理があるかなと感じてたんだけど、今回は声量も劇場が割れんばかりの声量で高音域も無理なく唄えてました。

今回の舞台は台詞でピアフの人生を語っていく場面が多く、演劇評では演出が悪いと不評だったので、「どんな舞台なのかなぁ」と少々不安はあったのですけどね。

幕開きからせつないメロディの中でイタリアのダンサー、フマローラさんのダンス。
もう私はここのところから心の中はウルウルしてきました。

そしてぶんちゃんが椅子に腰掛けてピアフの生涯を簡単に紹介するのですが、もうこの場面からぶんちゃんではなくて47歳の死の直前のピアフでした。

子供時代は子役の子がやっているのですが、この子役の子も歌も演技も素晴らしかった。
ぶんちゃんは16歳からの登場。
路上でお金かせぎのために父親といっしょに行動、ピアフは歌を唄っているんです。
そのピアフにずっとあこがれていたという男性が現れ、ピアフを父親から切り離して若い二人は結ばれる。
そして、子供が授かるんだけど2年後にその子が死んでしまって二人の仲は壊れてしまう。

ピアフは心に傷を持ったまま、次々と男性に恋をしてそれでも歌は捨てられず歌い続け、ついに世界のスターまでのし上がっていく。

そしてボクサーのセルダンと運命的な出会いをしてしまう。

そのボクサー役が元光ゲンジの大沢樹生さん。
話には聞いていたけど、宝塚のいしちゃんに本当にそっくりでした。

このセルダンにピアフは本当の恋をしてしまう。
遊園地に行って回転木馬で二人で遊ぶ場面は、本当に二人とも幸せそうで息もぴったり。
この場面でのピアフの歌声はとっても幸せな楽しい歌声なの。

そのセルダンが遠征に行くことになり、帰りは船で帰ってくると言うのだけどピアフは少しでも早く帰ってきてほしいから飛行機で帰ってきてと頼んでセルダンも船の予約をキャンセルして飛行機で帰ることにするのだけど、これがまた不幸の始まり。

この二人の別れの場面では、ぶんちゃんと大沢さんの濃厚なキスシーン、二人の愛の深さがすごく伝わってきた。
『I LOVE YOU 愛の果ては?』の時は、まだキスシーンは恥ずかしいと言ってたけどぶんちゃんの成長ぶりが感じられてすごく嬉しかった。

公演中にやっと今日セルダンが帰ってくると言ってピアフはもう興奮状態。
そこへ飛行機が追突して生存者はいないと報告がマネージャーに入ってきてピアフに伝え、今日はもう舞台に立たなくていいからお客さんもわかってくれてるからと言うのだけど「いいや、私は歌うあの人に捧げるために」と言ってセルダンを想って自分で作った歌を唄うのだけどこの『愛の賛歌』を唄う場面では、苦しみをこらえて唄うぶんちゃんの歌声がなんとも切なくて、この場面の前でもかなり涙を流したのだけど、ここの場面はもう涙がとめどなく流れてきて顔じゅう涙だらけの状態だった。
周りのお客さんも皆さん涙を拭いているのがわかった。
前に濃厚なキスシーンを見せ付けられているがゆえに、その苦しみようが伝わってきたんだと思う。

このセルダンの死後は、酒におぼれ麻薬中毒にもなって段々と破滅の道を歩み始めるのだけど、その幻覚にセルダンがやってきて「僕はもうこの世には存在しないけど、君が苦しみながらも生きていてくれることで、君の中で僕は生きられるんだよ」
この幻覚をみて麻薬もお酒も止める決心をして、奇跡的な回復をする。
でももうすでにピアフの体はボロボロの状態。

ラストシーンは、ピアフが幕開きの自分の生涯を語っているところへセルダンが後ろから両手を差し伸べて、ピアフは椅子の上で静かに息を引き取って幕が降りた。

台詞だけの場面は確かに多かったけど、ピアフの生涯を全く知らない私にはその台詞があったから演技も理解できたし、ピアフの心情をフマローラさんとオトコちゃんがダンスで見せるんだけど、そのダンスが素晴らしくて、私は台詞とダンスと演技がバランスよく調和してて素晴らしいと思った。 なんといってもぶんちゃんの素晴らしい歌声がたくさん聴けたのはすごくうれしかった。

カーテンコールが4回もあって、そのたびに大沢さんとぶんちゃんがすごく面白いギャグを飛ばしあってて、劇の間は涙涙だったけど、このカーテンコールでは大笑いの連続だった。

この舞台を観て、人生には苦しみはつき物だけど苦しみながらも生き続けていくことの大切さを教えてもらいました。

またまた素敵な舞台を観せてもらって、生きるパワーをもらいました。 ありがとう ぶんちゃん!!

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