運命的な出会い

2002年8月2日
今日は宝塚のことではなくて個人的なことをちょっと書きたいと思う。

私は20年間、産後のうつ病に悩まされている。
日記が途切れるのも、症状が出てきて疲れていて寝込んでいるときが多いせい。

タイトルに「運命的な出会い」と題した。

これは、この20年間に4回、自殺未遂を犯して4回とも生きられたこともすごいと思うけど、それより私のこの20年間の思いを180度転換させてくれた本に出会えたこと。

その本の題名は『生きる』(乙川優三郎)。
この本の題名を見て、ピンときた人もいると思う。
私が読み終わってから数日後に、直木賞を受賞した本だから。

180度の転換というのは、私は自分が死にたいと思ったときは、すぐに実行に移していた。
でも、この本を読んでこんな私でも死んだらどれだけの人が悲しむだろうと考えるようになったこと。
このことは、20年間、母にもいつも言われていたことなんだけど、いまいち自分に置き換えて考えることができなかった。

それでこの本は、私が今通っているデイケアサービスのワーカーさんがぜひ読んでみてと私に渡されたもの。
私は本は大の苦手。
最初渡されても何ページか読んで1週間ほどそのままにしてあった。
でも、急に読みたくなってきて読み出したら面白くて一気に読んでしまった。

その本の中に主人公の妻が私と一緒で病気がちでいつも寝ていて自分のことを悪妻だと思っている。
ここは私とまるで一緒だったから自分のことに置き換えて読むことができた。
でも、主人公はこんな妻でも生きていてくれるだけでいいんだというところがあって、私の目からうろこがはがれた感じを受けたのだ。

私はこう置き換えてみた。
主人や子供達が死んだら、私はどうなるかを。
今までこんなふうに考えたことが一度もなかった。 他人から見ると不思議に思うだろうけど。
私は、自分が死んでもなんにも変わらないと勝手に思い込んでいた。

この本を読んで、私が死んだときの主人や子供達の顔を想像すると、私は「絶対自分から死ぬことはしないぞ!!」と心に決めたのだ。
主人や子供達、親友の顔を浮かべたら絶対死ねない!!

いくら母に言われても感じなかったことが、この本を読んでやっと自分で感じることができるようになったのだ。

こんなに自分を感動させて生き方まで変えてしまった本にいままで出会ったことがなかった。

本当にこの本に出会えたことを感謝するとともに今まで心配ばかりかけていた主人にも感謝の心でいっぱいになった。

私にとっては、運命的な出会いなのだ!!

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